地下鉄御堂筋事件とは?痴漢を注意した結果、自分がレイプされた女性…「性暴力を許さない女の会」のきっかけに。

事件・事故
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1998年に大阪地下鉄御堂筋線で発生した事件が社会に与えた影響、被害者の苦悩、裁判の結果、そして性暴力を許さない女性自衛のための「女性専用車両」など、地下鉄御堂筋事件に関連する様々な要素について解説します。

また、痴漢対策など事件後の対策や現在の状況についても詳しく紹介します。性暴力をなくすための大切な一歩となった地下鉄御堂筋事件の背景と展開をお伝えします。

痴漢を注意した結果、自分がレイプされるというまるでアダルトビデオのような結果になってしまった女性….本当に犯人は卑劣です。

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地下鉄御堂筋事件とは?

地下鉄御堂筋事件は、1998年に発生した卑劣な事件であり、注意深く痴漢を警戒していた女性が恨みを持つ犯人に襲われ強姦された事件であり、女性専用車両の創設につながった事件です。本記事では、地下鉄御堂筋事件の詳細、犯人の裁判判決、女性専用車両の創設に至る経緯をまとめてご紹介します。

地下鉄御堂筋事件の概要

冒頭にさかのぼる1998年の冬、混雑する時間帯に無理やり自宅に帰る道中、痴漢に注意深い女性が痴漢グループにつけられ、恨みを持つ犯人に強姦されるという卑劣な事件です。

1998年、大阪地下鉄御堂筋線で事件発生

1998年11月4日の21時頃、2人の男がAさんのスカートのチャックを下ろし、痴漢行為をしたことで、破廉恥犯罪を犯しました。同乗していたBさんは、Aさんを逃がし、2人に「多分、前も痴漢していたよね?見たよ」と忠告しました。

痴漢を止めた女性が犯人に恨まれる

自分たちが痴漢行為を忠告されたことに怒った2人は、Bさんを無理やり電車から引きずり降ろしました。この時、周囲の人々は誰も助けることができなかったと言われています。そして、2人は、「一緒にいた女性に会わせてくれ」と言って、Bさんを無理やり連れて行きました。

刃物やノコギリで脅され、強姦される結果に

「少年院行きだよ」と脅されたBさんは、恐怖心からCさんと呼ばれる友人を深夜の喫茶店に呼び出しました。突然呼び出され、デートを強要されたCさんは、話をしないまま家に帰りました。関係が実らなかったことに怒った2人は、Bさんをマンションの工事現場に連れて行き、バットで殴り、ソーで脅し、その後強姦しました。

被害者は助けを求めるのが怖くてできなかった

事件後、被害を警察に届け出たBさんは、インタビューに答えて、「周りの人たちはただボーッと見ているだけで、声を上げても今度は何をされるかわからない」と思い、「誰も来なかったら、次は何をされるかわからなかった」と心を乱される様子を語りました。

地下鉄御堂筋事件の犯人の裁判結果はどうなったのか

犯罪行為に注意を払う思いやりのある女性に降りかかった悲劇的な事件。当時の裁判でどのような判決が下され、社会的に注目された裁判がどのような内容だったのか、弁護士の主張の詳細について、詳しく見ていきます。

刑務所での刑が4年を求刑されたが、3年6か月に減刑

検察は2人に対して4年の刑を求刑しましたが、裁判所は彼らが共感を持てる育ちの環境を持ち、将来が有望な若者だったこと、酌量の余地があるとし、3年6か月の刑を言い渡しました。この判決は残酷な性的犯罪に対してはあまりにも軽すぎるものでした。

地下鉄御堂筋事件の裁判で弁護団は犯人を擁護、「女性にも過失がある」と主張

犯罪側の弁護士たちは、被告たちは逃れることもできたかもしれず、周りの人々が助けてくれれば事件に至らなかったかもしれないと主張しました。

自己中心的な動機であるにもかかわらず、女性にも過失があることを守る刑事側の主張が、世界の女性の不満を招いた結果でした。

地下鉄御堂筋事件の犯人は誰なのか?

信じられないことに、2人は痴漢を通じて知り合った友人でした。事件の動機も、自分の恋人と別れたため急いでいたというばかげた理由でした。

こちらの犯人たちは未成年の少年であったことを理由に本名や住所などは公開されていません。

少年法は本当に必要なのか、そういったことを世の中に問う事件にもなりました。

地下鉄御堂筋事件の後、立ち上がった女性たち

女性にとって恐ろしいと言える判決が下されましたが、この事件は悲しい終わりにはなりませんでした。日本全国で報道されたことによる卑劣な性暴力事件に対する世間の認識の欠如に不満を感じ、立ち上がった女性たちもいました。

「性暴力を許さない女の会」が設立される

懲役3年6か月の判決が報じられたことから、将来的にこのような事件が起きることを恐れた女性たちは、“性暴力を許さない女性たちの会”の設立につながりました。私たちに何ができるかという考えのもと、講演会や鉄道会社への陳情などの活動を積極的に行っています。講演会では最大400人もの参加者がいっぱいになりました。

「性暴力を許さない女の会」の活動と影響

女性を守るために設立された会がどのような活動を行ったのか?それによって大きな社会的影響を受け、当時の歴史的な背景を含めて、鉄道会社や警察の対応も詳しく紹介します。

事件後、大阪市交通局や鉄道会社に要望を提出

大阪市交通局に求めたことは、「性暴力を根絶するために、車内広告やアナウンスなどでPR活動を行うこと。性暴力を誘発するポスターなどは掲示しないこと。性暴力被害を防ぐため、男性以外の駅員の数を増やし、被害が発生した際に迅速に対応すること」という3点です。

最初は要望が通ることは容易ではありませんでした

世界の女性の声を伝えるために団体が必死に訴えたにもかかわらず、交通局からの回答は「巡回や警戒の強化、自衛策を取りながら、女性の皆さんにお気をつけいただくようお願いします」という小暴力対策委員会の見解だけが示され、要望はむなしく終わってしまいました。

「性暴力を許さない女の会」とすれ違う警察と鉄道会社

大阪府警察と関西鉄道協会が翌年作成したポスター「痴漢があったら勇気を出して大声で叫ぼう」という内容は、女性の自衛を呼びかけるだけであり、会の主張する「女性側に注意を喚起するのではなく、痴漢をやめるよう男性側に訴えかけるべき」という考えとは全く異なり、当時の男性が性暴力を行うことに甘い社会を浮き彫りにしていました。

性暴力を恐れる女性たちの意見と、市民を守る警察、乗客の安全を守る鉄道会社との考えがぶつかったのはなぜでしょうか?当時、痴漢行為は卑猥であるというタブーとされ、信じられないような反応が起こったためです。

2000年から女性専用車両が相次いで導入される

会の活動は不公平な扱いに屈せず、事件から5年後も「セクハラと闘う労働組合パープル」との連携でキャンペーンを行い、市交通局や私鉄に働きかけました。

また、現在誰もが目にする「痴漢阿漢」という加害者に対するメッセージが書かれたポスターの制作も、この活動の結果です。痴漢防止のための車内放送が列車で流されるようになり、2000年から全国で女性専用車両が導入されるようになりました。

女性専用車両の導入は難航した

2000年以降、日本では女性専用車両が導入されていますが、これは初めての試みではありません。1912年1月31日、「男女が同じ車両に乗ることは望ましくない」という当時の国民性によって「女性専用電車」が導入されました。東京の中央線で、通勤や学校への朝夕のラッシュ時に導入されましたが、短期間で廃止されました。

また、女性専用車両は日本だけでなく、世界各地に存在します。男女が交じることを忌避する宗教的な理由など、それぞれの国によって特色があります。時代の変化や住民の生活に合わせて、女性専用車両も姿を変えてきました。

性差別的だとして男性からの批判もある

女性専用車両の導入に伴い、痴漢の犯罪行為を犯していない男性たちも犯罪予備軍として見られていると感じる人々も存在しました。最近では、法的に拘束力がないと主張して女性専用車両に乗車し、その状況をビデオに撮影し、SNSで拡散する人々も現れています。時代の変化に伴い、女性専用車両をどのように活用すべきかという問題も考慮すべき課題となっています。

御堂筋事件後の痴漢対策

地下鉄御堂筋事件をきっかけに社会全体が動き出し、その結果として全ての要望が実現しました。御堂筋線での痴漢の現状は、痴漢対策によって大きく変わりました。具体的にはどのような対策が取られているのでしょうか?

グラビアポスターなどの掲示禁止

グラビアポスターが痴漢行為を誘発するわけではありませんが、混雑した電車でポスターをじっと見つめるという行為は誰もが経験したことがある行動です。犯罪を誘発する要素を少しでも取り除くことが、痴漢行為を抑制する機会になるとの期待から、この対策が取られました。

駅員の数が増加

事件を受けて、女性専用車両の導入に強く要望していた女性専用車両を増やすため、女性駅員の数を増やす措置が取られました。痴漢の被害にあった女性たちは男性を恐れているため、女性駅員の数が増えたことで、女性の乗客が安心して乗車できる環境が整いました。

一部の路線では終日女性専用車両が導入されている

全国的に導入されている女性専用車両ですが、平日の通勤や帰宅時のラッシュ時に限定されている地域もあります。対照的に、都心部になると、平日の時間帯や曜日に関係なく終日導入されている路線が多く存在します。関西地域では、週の時間帯や曜日に関係なく、終日導入されている路線が目立ちます。

御堂筋事件後の痴漢の傾向は?

卑劣な御堂筋事件後に実現した対策活動を通じて、グラビアポスターの掲示禁止、女性専用車両の導入、女性駅員の増加など、さまざまな取り組みが実現されました。事件から30年が経過した今、痴漢被害の傾向はどのようなものでしょうか?

痴漢の数は少しずつ減少している

警察に報告された痴漢被害は、2007年に約4500件をピークにその後は4000件を下回るようになりました。これから考えると、事件後に警察で訴えられる痴漢被害も減少傾向にあると言えます。

それでも痴漢は根絶されない。もし痴漢に遭遇したら?対処法も紹介

さまざまな対策を取っても痴漢被害はなくなりません。そこで、実際に痴漢被害に遭遇した場合、どのように対処すべきでしょうか?また、痴漢被害に遭わないための具体的な対処法も詳しく紹介します。

痴漢に遭遇した場合、どうすればいいのか。

勇気を持つ人は大声で声を上げることができるでしょう。しかし、それでも注意が必要です。混雑時には誰が触っていたのか判断するのは難しく、確認のない行動は本当の痴漢犯が逃げるだけでなく、誤った告発につながる可能性もあります。

また、一人で痴漢を捕まえようと思わないでください。この事件のように、逆に犯人による暴力行為が行われるリスクがあります。携帯電話のカメラで痴漢行為を撮影する方法や、痴漢行為がメールで受け取られたかどうかの確認を求める文を入力し、画面を近くの人々に見せて助けを求める方法もあります。それを駅の職員と一緒に近くの人々に渡すことが重要です。

痴漢を避けるためにはどうすればいいのか。

最も安心できるのは女性専用車両を利用することです。保護された空間なら安心して乗ることができます。しかし、現実としては全ての電車に女性専用車両があるわけではありません。その場合は、痴漢被害が最も多い左右のドア間のスペースを避けましょう。乗り降りがしやすいドア付近のエリアは便利ですが、混雑時は奥に下がって人が多い座席の前に立つことをおすすめします。

話題になった痴漢撲滅ポスター

電車のプラットフォームや駅でよく見かける痴漢撲滅のポスター。毎年ユニークなポスターを発表していることで知られる愛知県警察。しかし、2018年に発表されたポスターは「誤った告発につながる」として話題となりました。内容については、「あの人が逮捕されたらしい」というキャッチフレーズが大文字で印刷され、逮捕=犯罪という思い込みが生まれる内容でした。

逮捕された段階で「無罪推定」であるという批判の声が向けられ、犯罪裁判制度の「犯罪が確定するまで罪を犯したとはみなすべきではない」ということを無視した行為として非難の声が殺到しました。痴漢被害に遭った人だけでなく、誤った告発を受けた人にも悲しい目をもたらす卑劣な行為ですので、根絶される日が訪れることを願っています。

誤った告発から被害を防ぐために男性が気をつけるべきこと

痴漢行為が犯罪であることへの意識が世界中に広まった今、誤った告発が社会問題化してきました。痴漢と誤認され、パニックに陥り、鉄道の線路に飛び出して列車と接触してしまったという悲しい事件もあります。ここでは、痴漢と誤認されないためにできる予防方法を紹介します。

混雑した車両は避ける

通勤ラッシュ時に「空いている車両から乗車してください」というアナウンスをよく耳にしますが、1分1秒が惜しい朝の通勤時間を短縮するために便利な車両を選ぶことが簡単です。しかし、少しでも混雑を避ける努力をすることで、女性と接触するリスクを少しでも回避することができます。

手をブロックする

片手をストラップでブロックし、もう一方をバッグや雑誌でブロックすることで、万が一にも痴漢を指摘されても両手がブロックされていると主張することができます。可能なら、手をストラップに置くことも良いアイデアです。

荷物の取り扱いに注意する

動きにくい混雑時に荷物を交換することは、触れられたと誤解される可能性があるので避けましょう。リュックを持っている場合は、前に持つ形に変えることもおすすめです。

スマートフォンの取り扱いに注意する

退屈な通勤電車でスマートフォンを触る人は多いですが、混雑時にはスマートフォンが身体に触れることで痴漢行為と誤解される可能性があります。画面に夢中になることなく周囲の状況に細心の注意を払うことが重要です。また、ゲーム画面などをスクリーンショットすることも誘惑されるかもしれませんが、シャッター音が盗撮と誤解されるリスクがあるため、控えてください。

御堂筋事件は陰険な事件だが、女性専用車両のきっかけとなった

現在では女性専用車両の存在が当たり前となりましたが、その背景には「性暴力を許さない女の会」の女性たちが熱心に闘い続けた「御堂筋事件」という凄惨な事件があったこと、そしてそれが実現したことを忘れてはなりません。また、電車だけでなく、痴漢や性犯罪といった卑劣な犯罪が世界から根絶される日が来ることを心から祈っています。

わかりやすくまとめ!

御堂筋事件は、痴漢被害に直面した女性たちが勇気を持って立ち上がり、声を上げ続けた結果、女性専用車両という形で現在では広く受け入れられるようになりました。痴漢対策においては、被害者の声を大切にし、安全な空間を提供することが重要です。また、これまでの経験や警察の取り組みなどから、より効果的な痴漢対策策が求められています。痴漢や性暴力を許さない社会を目指し、今後も継続的な取り組みが必要です。

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