【ロボトミー殺人事件】藤井医師のその後と現在は?犯人桜庭の現在にも迫る!

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「ロボトミー殺人事件」という事件をご存じでしょうか?

犯人は桜庭章司という男性ですが、この事件は「ロボトミー手術」という医療行為によって起こったものだと考えられています。

精神病を患っていた犯人がロボトミー手術を受けた真実、そしてその手術を強制的に行ったとされる藤井澹医師のその後と現在にも迫ります。

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ロボトミー殺人事件とは?復讐によって引き起こされた殺人事件

ロボトミー殺人事件とは、犯人である桜庭章司という男が家屋に侵入し2人の女性を殺害。

さらに金銭を奪う強盗行為を行った事件です。しかし、この事件は犯人が医療行為である「ロボトミー手術」を受けなければ引き起こされなかった事件だと言われています。

その点に闇が潜んでいることで深く語られることとなった事件なのです。

事件の背景。事件当時の桜庭章司の障害

桜庭は妹との口論で家具を破壊したり家庭内暴力を行うという事件を起こし、病院では精神異常を持つと判断され、自分の意思に反して精神外科手術である「ロボトミー手術」を受けさせられました。

結果的にその手術は犯人である桜庭章司と周囲の生活を台無しにするものだったのです。

ロボトミー手術の真実を世に知らしめるための事件計画

犯人、桜庭は手術前までは、何事にもやる気に満ち溢れ、仕事もうまくこなせていましたが、手術後の彼は変わり果てうつ状態に陥っていたと言います。手術を行ったのは「藤井 澹 医師」。

この人生を破壊した藤井澹医師を殺し、殺した後に自身も自殺するつもりでした。

殺人の目的は明白であり、当時精神医学の現場では非常に効果的とされていた手術が狂った治療であることを世間に訴えるという目的を考えていました。

また、桜庭はそのような非人道的な手術が時として本人の同意なく行われ、検体として強制的に使われている事実を明らかにしようとしていました。

事件を起こすも藤井医師は帰宅せず、妻と母を殺害

ロボトミー手術後、感情をうまく表現できないまま怒り、悲しみ、喜びといったネガティブとポジティブが入り混じった思考が湧きおこる中、桜庭はようやく行動を起こします。

桜庭が藤井医師の家におしかけると、そこにいたのは藤井医師の義理の母親でした。(藤井医師の妻の母親)

梱包テープで彼女を制圧し、その後藤井医師の妻が帰宅したため、彼女も同様に制圧し藤井医師の帰宅を待ちました。

藤井を待ちながら、2人に過去の恨みや藤井医師が行った非道な治療のことをずっと聞かせましたが、藤井医師は予定通り帰宅しなかったため、拘束した2人を殺し、お金や物品を奪い、強盗殺人のように見せかけました。

桜庭章司は現行犯で池袋駅で逮捕

桜庭は事件現場から脱出し、手術の後遺症と薬のせいで意識が朦朧としていたため、池袋駅の中央改札付近で動きがぎこちなく、拘束の為に所持していた手錠を何度も落としていました。

そのような姿を見た警官に職務質問をされるために警察に連れて行かれ、現行犯逮捕されます。

実は桜庭は手術後の金欠から強盗を試みたことが以前ありましたが、結局ロボトミー手術の後遺症のため手足がうまく動かず、店員に押さえ込まれて逮捕されました。

ロボトミー殺人事件の裁判と判決

桜庭章司は大きな夢を持ち、熱心にそれを実現するために働いていましたが、身勝手な実験的手術のために全てを失い、結果的に殺人事件を起こすこととなりました。

しかしどんなことがあっても人を殺めるという行為、ましてや関係の無い藤井医師の家族を殺す必要はなかったはずです。

犯人、桜庭章司は裁判と判決でどのような扱いになったのでしょうか。

ロボトミー殺人事件の判決は「終身刑」

桜庭は一審で医師の小田晋と他の医師から精神鑑定を受け、脳波などの異常がないか詳細にチェックされるはずでしたが、この時点まで副作用に苦しんでいる以外に特に異常はなかったため、裁判所はこの結果を採用し、終身刑の判決を下しました。

しかし死刑を求めた検察側は控訴しましたが、結局その要望は通らず、終身刑が下されました。

これはロボトミー手術が社会生活に明らかに干渉し、感情を根こそぎ引き剥がし、有機的な人形のように見せる事例や副作用があることを裁判が認めなかったことを意味しています。

桜庭章司は「責任能力あり」と判断される

実際には、医師の小田晋だけでなく、精神科医の竹光恒巳による診断と鑑定も受けることとなり、一審では合計2人の精神科医に鑑定を受けました。

暗記テストでは、脳波に異常があり、頭の中には金属クリップが残っている上に脊髄液循環障害も確認されました。

そのため、「責任能力がない」と医師によって判断されたのです。

しかし、裁判所はそれを覆し「責任能力がある」と判断された小田晋の鑑定を採用し、終身刑の判決が下されました。

桜庭章司の望みは「死刑または無罪」

彼の本当の目的は、この非人道的で身勝手な手術の異常性を明らかにすることでした。

そのため、彼は「手術の異常性を認める=無罪」という道か、「生きていることは仕方がない=死刑」という道を望んでいました。

おそらく、桜庭の事例の影響で、今では人権意識が高まり、ロボトミー手術は今では禁忌とされているため、このような手術は行われなくなっています。

ロボトミーはノーベル賞を受賞した医療行為

このような脳組織の破壊によって個性が失われ、生活そのものが破壊されるという失敗例が多く存在するにもかかわらず、この医療行為自体は世界中で認められ、広く行われました。

なんと世界的に有名なノーベル賞も受賞したというのです。

失敗例がなかった事実

人体において、心臓と同じくらい重要な器官は脳です。

脳の神経をいじくりまわし組織を破壊したのだとしたら、後遺症が起きないわけがありません。

成功例として、攻撃的な精神障害を持つ人々が手術後静かになったことが公にされましたが、人格の変化や疾患の合併症は隠されていました。

世界中で約12万人が手術を受けましたが、多くの問題に焦点を当てることはせず、逆にその功績としてノーベル賞を受賞しました。

公には失敗例の無い手術として扱われていたのです。

桜庭章司の生い立ち

桜庭章司さんはどのような人生を歩んできたのでしょうか。ここでは、桜庭さんの性格や家庭環境に基づいて説明します。

桜庭章司さんは頭の良い真面目な性格を持っていました。長野県松本市に生まれ、その後東京に引っ越しましたが、非常に貧しかったため、中学校を1年で中退し、家計を助けるために働き始めました。

少し人見知りな面はありましたが、非常に頭が良くとても真面目な性格を持っており、英語学校に通いながらレストランで働きました。

今後、英語の時代が来ると予想し、自ら英語を学び新潟の電話交換局で通訳として勤務しました。しかし、病気を抱える母のために地元に戻り土木作業員となりました。

土木業界で働く傍らボクシングジムで練習し、ボクシングのチャンピオンシップ大会にも参加し優勝しました。

そんな中、仕事で詐欺行為を行ったとして、冤罪の前科を持つことになりました。新しい職場で、入れ墨のある男が同僚を殴っているのを目撃し、報復のために立ち向かったことがあったようでそれが影響しているようです。

非常に真面目な性格を持つ桜庭さんは、路肩工事の手抜きを発見し、見逃すことなく班長に報告しました。その結果、5万円の口止め料が渡されましたが、入れ墨の男が桜庭さんを暴行で訴え、さらに土木会社の社長が彼を脅迫したとして逮捕されました。

逮捕後、未払い賃金などが建設途中のダム建設の現場の仕事で起きており、社長の家に直接説明に行ったが、これも恐喝と見なされ、刑務所に収監されました。

刑務所から出所した後、彼は鉄筋工として働いていた頃に海外のスポーツチームが軽率に紹介されていたことに腹を立て、新聞社などにクレームの手紙を書いた。

すると手紙を読んだ報道陣は、逆に桜庭さんから原稿執筆の依頼を受け、これを機にスポーツライターとしての道を歩むことになりました。

桜庭さんの仕事は順調に進み、取材の為の資料整理のためにパート労働者を2人雇うことができ、当時の収入は当時のサラリーマンの3〜4倍でした。

その頃、母の入院があり、姉の家で将来の介護について話し合いから小競り合いが起き、家具が壊されたなどのことで警察に通報され、逮捕されました。長い間、自分の収入の半分以上を母親に送金していたにも関わらず、それが理解されなかったことに腹を立てた時にカットなってしまいましたが、この行為が引き金となりました。

本当に精神疾患だったのか?

桜庭章司さんが前科を持っていたことも相まって、手術を受けさせられた理由は、精神疾患だったためです。

精神科検査を受け、サイコパスと診断されたことで強制入院させられました。

拘束されている間に手術によって元の人格を失ってしまい、自分ではない存在になってしまうことを恐れたため、担当医の藤井医師にはっきりと手術を拒否する意思を伝えました。

しかし、肝臓の検査と偽って全身麻酔を受けた桜庭さんは、鬼のようなロボトミー手術を強制されてしまいました。

この事件の真の原因である藤井医師は、どのように手術を強制したのでしょうか?背景や事情についてまとめました。

桜庭章司がロボトミー手術を拒否

当時、桜庭さんは、精神科手術によって自身の性格が手術前とは180度変わってしまい、自分では無い存在になってしまうことを恐れています。

これは、当時20歳前後の女性である八重さんが手術後に精神障害を発症し、彼女自身が首を吊って自殺してしまったと言われた事例を認知していたからです。

藤井医師の手術は失敗ではなかったとされているが、桜庭はそれに信頼を置くことができず、自分が狂ってしまうのではないかと恐れていたため、手術をはっきりと拒否しました。

藤井医師は母に説明義務を怠った

しかし、手術が行われるためには、保護者である桜庭さんの母の同意が必要でした。そのため、桜庭さんは安心しました。

しかし、藤井医師は何も知らない母から承認書を受け取ったため、いつでも手術を行うことができました。

藤井医師は手術後の静かな状態など、良いことばかりを母に説明し、副作用などは全く説明せず、明らかな詐欺的な振る舞いだったのです。

退院時に手術の同意書を書かされた桜庭章司

手術後に一日中眠気が強くなるなど明らかな副作用の症状が現れたにも関わらず、桜庭は本来なら手術前に受け取るべき承諾書にサインを頼まれました。

その時は正常な判断を行えず、これを拒むことができず、協力的に記入しました。

なぜ藤井医師は桜庭にロボトミー手術を行う必要があったのか?

当時の藤井医師は、この悪魔的な手術を研究テーマにとりあげ、博士号を取得するために手術を行うことを目標としていました。

このタイミングでサイコパスの患者が入院してきたため、救うか殺すかは自身の判断に委ねられたこの患者を研究材料として使ったのです。

また、サイコパスの患者の意見に反して、手術を行うことで彼らを幸せにすると思った可能性もあります。

ロボトミー手術後の復讐を決意した桜庭章司

そのような精神病に対して効果があるとされるロボトミー手術を受けた桜庭さんは、その後長い間副作用に悩まされ、ついに復讐することを決意しました。

ロボトミー手術の後遺症に苦しむ

前頭葉は感情や動機づけなどを引き起こす中枢機能を持っており、これに異常があると先兆なしに突発性のてんかんを引き起こす可能性があります。

桜庭は手術後に実際、ブルドーザーを操作している最中に激しいめまいを起こし、動けなくなり、さらには車体が暴走する事故も起こしました。

その結果、職場を変え、睡眠薬の服用などで落ち着かせましたが、てんかんは治ることなく、後遺症はずっと続きました。

意欲の低下により執筆が困難に

元々、桜庭さんの精神的な意欲は手術前よりも明らかに低下し、スポーツライターの原稿量も1/5に減少し、彼は引退しました。

この手術は前頭葉の一部の組織を破壊するものですから、当然といえば当然ですが、このような副作用をこのような方法で行うことに問題がないとは見なされていませんでした。

感情の欠如を実感した桜庭章司が復讐を決意し犯罪を犯す

その後、弟の会社で働くことを決意しましたが、英語力が身についていたため、フィリピンの支店で働くことにしました。

フィリピンの美しい景色を見ても一切感情が湧かないことに危機感を抱きました。

結果として、普通の人と同じように自由に感情や怒り、悲しみ、喜びを表現することができないため、自分はもう人間ではないと思い詰めていきました。

犯人「桜庭章司」の現在

長期の収監による健康問題などの理由で、自殺の権利を主張していた桜庭さんは、今もなお収監中なのでしょうか?

最近の出来事のまとめです。

自殺の権利をめぐる訴訟を提起した桜庭章司

桜庭さんは、ロボトミー手術を強制されたことで長期間にわたり多くの副作用に苦しめられ、彼の人生が破壊されました。

ある時期、当時79歳で体調不良だった桜庭さんは、「自殺の権利」を主張し、生きていてもやむを得ないと思われる場合を想定して裁判所に提出しました。

桜庭章司の「自殺の権利」主張は認められなかった

裁判所は、桜庭さんの主張が法的や憲法上認められないと判断しました。

ここでも分かるように、犯人桜庭は現在でも何も主張が認められないかわいそうな生活を送っているのです。

そもそも「ロボトミー手術」とは何か?

そもそも、この事件の問題となった「ロボトミー手術」とは一体何なのでしょうか?詳しく説明します。

手術では、脳の一部を切り取るか刺激することで、患者の行動や感情を変化させることを試みます。

この手術は、1949年頃に世界中で実施され、何万人もの患者に施されました。

しかし、その後、問題が明らかになり、もはや行われなくなったため、現代では非常に稀な手術です。

どのような精神外科手術か

1935年当時、未知の領域だった精神疾患を持つ患者のための精神外科手術の一つであり、その後もさまざまな研究や実験が繰り返されて確立するまで行われました。

手術後には静かになりましたが、自殺や死亡の報告など、解決すべき副作用の問題がありました。

しかし、その後手術の効果が認められ、発明者は1949年にノーベル賞を受賞し、世界中で行われるようになりました。

前頭葉を破壊する

脳を切るという異常なアイデアを持つこの手術は、現在禁止されている医療行為です。

実際に手術を行うには、右まぶたの後ろからアイスピックのような装置を挿入し、最も薄い頭蓋骨の部分を破壊し、前頭葉まで達成させるという恐ろしい方法です。

その後、アイスピックのような装置で強制的に削る、神経を切断し、脳の一部を破壊する恐ろしい方法です。

ロボトミー手術は人間性を破壊する行為

現在は禁止された医療技術ですが、当時、症状が改善するだけでなく明らかに失敗したケースもありました。

まず、この手術は前頭葉を破壊する治療ですから、暴力などは鎮まりますが、一方で抑制が失われ人格そのものが変わる副作用があります。

てんかんや無気力などといった症状もあるほか、桜庭さんのように抑制が欠如し、人格自体が変化するケースもありますので、このリスクは早期に対処されるべきだったはずです。

精神障害とは一体何か?

ここで登場する精神障害や疾患は一体どのようにして、健常者と区分されるのでしょうか?これらの症例の概要をまとめました。

精神障害

広く言うと、機能的な障害を持つことを精神障害といい、遺族による自己喪失などからの行動を含めるとこの範疇にはなりません。

統合失調症やパニック障害、知的障害などがよく知られている症状の例であり、近年一般にも認識されるようになってきたうつ病もこのタイプです。

統合失調症

現在の呼称は異なりますが、これまで統合失調症と呼ばれていたこの障害の主要な症状は「幻覚」と「妄想」であり、社会生活に支障をきたすものです。

この病気の原因はまだ解明されていません。ただ、病気の発症原因は主に将来への不安から来ると思われています。

しかし、これが原因ではないことの証として、同じ状況に直面したほとんどの人が症状を発症しなかったという事実が挙げられます。

知的障害

この障害は成長期から18歳までの間に見られる知恵の一般的な障害と、日常生活の適応機能の障害がある場合に位置づけられます。

特に読み書きや算数などの学習機能を獲得できず、自分の行動を制御することやコミュニケーションすることが難しくなるため、社会進出のためには支援が必要であり、これは大きな障壁となります。

パニック障害

ストレスや疲労から来るものとは異なり、この障害は脳内のホルモンバランスの乱れによって引き起こされることが知られています。

不安や恐怖を引き起こすノルアドレナリンが大量に分泌されると、発作が突然起こり、発作が起こった場所に恐怖感が広がります。

現在は副作用が少ない薬が開発され、行動療法や心理療法などさまざまな治療方法があり、治癒が期待できる病気とされています。

うつ病

本当に現代の病とも言えるこの病気は、社会的、経済的、過去のトラウマなどにより、1日中重い気持ちや憂鬱感が続く状態を指します。

厚生労働省が3年に1度実施している調査によると、うつ病の患者数は年々増加傾向にあるとされています。

理由の1つは、うつ病の認知度が高まって検査を受ける人数が増えたこと、薬物治療に加えて状態に応じた治療方法が人によって異なることなどがあり、回復が期待できる病気です。

桜庭はどのカテゴリに当てはまるのか?

ロボトミー手術は、統合失調症や知的障害などの人々に対して「効果的」と考えられていたはずですが、桜庭さんはどのようなケースに当てはまるのでしょうか?

ロボトミー殺人事件について

桜庭章司被告の精神異常は否定できないとしても、彼の主張は正当であり、ロボトミー手術自体が非人道的な行為であることは疑いありません。

桜庭は精神障害を持っていたため、繰り返し暴力行為を行っており、そのために彼は精神病院に収容され、手術を強制されたのです。

しかし、当時は桜庭が精神障害を持っているという明確な証拠はありませんでした。むしろ、彼の強い正義感からトラブルに発展したと考えられています。

これらの暴力行為は、操作できない狂気であります。

当時曖昧な線引きで生まれた推測で、桜庭が障害者であることを示唆したのではないかと思われます。

急に怒り出して家具などを壊したが、これを大げさに「自分が触れられないほどに精神を病んでいるため」と言ったのでしょう。

そして、ロボトミー手術の研究結果を出したかった藤井澹医師によってその事例はおもちゃにされたのではないかと考えられます。

ロボトミー殺人事件と精神病

ロボトミー手術は、精神病や他の精神障害の治療を試みる手段の一つでした。

精神病は、脳や神経の機能に障害が起こり、人の思考や感情に影響を及ぼす病気です。

精神病の症状には、幻覚や妄想、混乱などがあります。

精神病は、人々の生活に大きな影響を与えるため、適切な治療が必要です。

現代では、薬物療法や心理療法など、さまざまな方法で精神病の治療が行われています。

現在の状況

ロボトミー手術は、現在では非常に稀な手術となっています。

その理由の一つは、手術が非人道的であるとの批判があります。

また、近年の医学の進歩により、新たな治療法や薬が開発され、精神病の治療は進歩しています。

現代では、より安全かつ効果的な治療方法が提供されているため、ロボトミー手術はほとんど行われていません。

ロボトミー殺人事件の現在

現在でも「電気けいれん療法」として安全面を考慮した上で、主に重度のうつ病や難治性の統合失調症の患者に行われています。しかし、心血管障害や認知障害の他、うつ状態とは逆向きの状態が継続する、頭痛が残るなどの様々な副作用があるため、副作用の同意書に記入する必要があります。

私邸監禁療法

1900年の精神病収容法によれば、特定の条件の下で申請があれば、障害者を合法的に収監することが可能でした。しかし、結局は地下などの小さくて不衛生な暗室に閉じ込められ、治療は行われず取り残されていました。

江戸時代の名残

当時の日本では、精神障害は狐憑きや呪いなどによるものと信じられており、さらに精神科医の不足もあったため、家族内で対処する必要がありました。現在では考えられない科学的でない偏見ですが、当時の社会的な背景や医療技術、病気の理解を考えると、それ以外の選択肢はなかったのかもしれません。

禁止されたが問題は続いた

1950年にこの治療は禁止され、それ以降、多くの精神科医や病院が登場しました。結果として、多くの患者が治療を受けることができるようになりました。しかし、症状がおさまっても社会復帰や帰宅ができなかった精神障害者も存在しました。彼らの多くは病院に戻され、強制的に入院させられていました。結局、昔のような異様なる収容場所がただ病院に変わり、患者にとっては幸せな選択肢ではなかったのです。

精神病院で起こった他の事件

戦後、日本の精神病院でのスキャンダルは急速に増加しました。その内容は同一人物によって行われるとは思えないほど大きく、今回はその中でも3つの事件をまとめました。

宇都宮病院事件

この事件は、統合失調症とアルコール依存症を患っていた2人の患者がスタッフによって暴行を受け死亡したことが発覚し、国際問題に発展した大事件でした。また、過去3年間で220人の患者が行方不明になっていることも、退院した患者の告発によって明らかになり、恐ろしい現実が次々と明るみに出ました。

反抗的な場合はリンチされる

統合失調症の患者が食事を食べたくないと言ったため、スタッフが怒り、捨てたと主張して暴行を加え、相手が抵抗すると複数の人によってリンチされ、殺されたとされています。アルコール依存症の患者は家族にこうしたいと言って病院を出たいと話していたため、椅子やモップの柄で無理やり殴り殺されました。日常的に鉄パイプや電気ショックも行われ、時にはスタッフによるリンチに他の障害者も加わることもあったようです。

軽すぎる判決

この病院の院長である石川氏は、暴行以外にも患者の脳を不法に収集し、金銭の横領、行動の監視や十分な食事を与えないなど、数々の犯罪が発覚し、スタッフと共に裁判にかけられました。しかし、暴行やリンチ殺人を繰り返した従業員たちは最大で4年の懲役、最低でも1年6ヶ月の執行猶予という軽すぎる判決を受けました。そして院長もたったの8ヶ月の懲役にとどまりました。人権を完全に無視し、あらゆる非道を行ったにも関わらず、あまりに軽い罰を受けて事件は幕を閉じたのです。

北全病院ロボトミー事件

桜庭と同様に、この事件でも本人の意のままでないロボトミー手術を受け、完全に別人となって生活を破壊された被害者が存在しました。昭和48年、アルコール依存症の患者たちは北善病院に紹介され、入院検査でアルコール依存症に加えて粗暴症と診断され、閉鎖病棟に閉じ込められました。大量の薬物が投与されましたが、回復は見られず、強制的にロボトミー手術が行われ、結果として完全に別人のような人格となりました。

虐待と称された作業療法

この病院では看護師が少なく、作業指導員が注射などを行いました。患者には他の患者の食事の提供や病院の清掃、車の洗車などをさせ、時には遺体の処理さえもさせられました。脱走し告訴をした中の一人は内科受診の意図で検査を受けたところ、知らず知らずのうちに閉鎖的な精神病棟に入院させられ、脱走しようと試みました。その際、スタッフに捕まり拘束衣を着せられ、口に洗濯物を詰め込まれ、頭からの電撃治療を受けました。体が痙攣し、意識がすぐに遠のくほどのショック的な体験となりました。

12年にわたる裁判

本人の同意なくロボトミー手術が行われた事実に対して、被害者には3人の弁護士と3人の医師がつきました。診療記録を改ざんしたり、被害者を誘拐してマンションに押し込めたりといった波乱に満ちた苦闘を経て、院長や外科医を含む30億円の和解金が定められ、事件は幕を閉じました。他の事件と同様に、この事件も狂気と非人道的な事件であり、適度な虐待やロボトミー手術の問題が認められませんでしたが、この事件では完全に認められることとなりました。

名古屋のロボトミー裁判

1968年の当時、生活の音などによる不眠症に苦しんでいたMさんは、警察に相談し、ある病院に強制的に入院させられました。その後、退院を求める要請を弁護士に書いたところ、病院に発見され、罰として守護室に拘束されました。そして2回のロボトミー手術を強制されました。この事件には疑問がありますが、警察側と病院側が連携してロボトミーの被験者を求めていたのかもしれません。

手術自体は合法

最終的に、手術は本人の同意なく行われ、十分な治療はされなかったと認められましたが、手術自体には問題はなく、むしろ合法だったのです。しかし、手術後の後遺症は重く、歩行がうまくできず、転倒しやすく、体重が急激に増加し、高血圧になったため、生活状況は良くなく、和解金を求めて訴訟を起こしました。

ロボトミー殺人事件の犠牲者の不運な人生

ロボトミー殺人事件の犯人である桜庭は、もともと問題のある子供ではなく、少々神経質ではありましたが真面目で正義感の強い性格でした。しかし、悲劇が重なり、不運な人生を送ることになり、その生活は完全にロボトミー手術によって奪われてしまいました。

当時のほとんどの精神医療行為は現在は禁止

当時のほとんどの精神医療行為は、非道徳的な行為を正当化したものであり、現在は禁止されています。このような行為が二度と行われることはないことを願っています。

藤井医師のその後と現在

それでは実際にロボトミー手術を強行した藤井医師はその後、どうなったのでしょうか?

また現在は一体何をしているのでしょうか?

どうやら藤井澹医師は現在は医師としての活動を行ってはいないようです。しかしもしかすると名前を変えて医師を続けているかもしれません。

家族や大切な人が病院にかかる場合、先生の言うことを鵜呑みにせず自分自身でしっかりと調べて治療を選んでいくことがこれからの世の中では大事になって来そうです。

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