袴田事件をわかりやすく！事件の真相は？冤罪を追及するDNA鑑定と真犯人の疑惑に迫る

「袴田事件」という事件についてご存じでしょうか？

この事件は冤罪であると言われたり、はたまた冤罪ではないという意見が出たりと、真相が明確になっていないわかりづらい事件です。

袴田事件の真相を解明するために、冤罪を追及する最新のDNA鑑定結果や真犯人の疑惑について詳しく探求します。

裁判官熊本氏の関与や袴田さんの現在の状況まで迫り、未解決の真実に迫ります。さらに、袴田事件は映画化もされるなど、今後の展開にも注目です！

袴田事件とは？追い詰められた48年。

袴田事件とは何かご存知ですか？現在では、日本史上最も大きな冤罪とも言われています。そして、この事件の中心人物である袴田巌さんは現在、解放されています。今回は、この事件の詳細について解説します。

袴田事件とは？袴田さんが犯人扱いされた事件概要

彼が暴漢と呼ばれた理由は、事件がきっかけで起きました。これは、今から５３年前に起きた放火殺人事件です。この事件がきっかけで起きたのですが、事件が起き、死刑判決が下されたにもかかわらず、まだ解決されていないこの事件について詳しく説明します。

1966年　静岡で起きた放火殺人事件

まず、きっかけとなったのは放火事件です。この放火によって命がなくなったので、殺人事件となります。そして、今回の中心人物である袴田さんが容疑者となりました。静岡県清水市で、５３年前のことです。容疑は放火、強盗、殺人です。

被害者が勤務する工場の社員である袴田さんが逮捕される

この事件で被害を受けたのは、袴田さんが勤務する味噌工場の社長宅で、社長を含む４人の家族の遺体が室内で発見され、唯一生き残ったのは社長の長女でした。この後、彼らがなぜ生き残ったのかについて後で説明します。

そして、同じ職場で働く工場で働く袴田さんが逮捕されました。これが彼の悪夢の始まりです。証拠として、袴田さんの家の寝間着からはごくわずかな血痕が発見されました。これについて後で詳しく話します。

一度は自白するも裁判で無罪を主張

逮捕された彼は、何度もの尋問の末に自分がやったと自白します。しかし、裁判が始まると無罪を主張します。彼はこの事実自体を完全否定し、ここから先の全ての裁判で無罪を主張し続けています。何が起きたのでしょうか。

事件発生から１４年後に死刑判決

一度人が自白すれば、裁判も混乱し、事件発生からおよそ１４年経過した頃に行われた裁判で死刑判決が下されます。この事件はまだまだ途中ですが、もちろん過去の１４年間彼は刑務所で過ごしてきたのです。

袴田事件のその後！無実の証明は現れたのか？！

彼らはこの判決確定後も無実を主張し続けましたが、その主張が現実化するかのように流れが変わってきます。元々、死刑が確定すれば新たな確固たる証拠が出てこない限りは覆ることはありませんが、その「新たな証拠」が出てきたのです。

2012年に最新のＤＮＡ鑑定

その証拠とはＤＮＡです。まず、この事件は2023年現在で約60年前に起きたものです。当時の鑑定技術は決して高価ではなく、全く信頼性がありませんでした。そして、2012年、事件から４６年経った時に行われた再びのＤＮＡ鑑定の結果、彼とは異なるＤＮＡであることが判明しました。

ちなみに、血痕が付いていたのは彼が当時怪我をしていた部分ですが、そこに血痕がついているのは当然のことでした。そして驚きだったのは、鑑定結果が被害者（４人中の１人）と彼の血液型だけが一致したということです。

異例中の異例。死刑判決のまま釈放

この最新の技術の介入により、新たな証拠の提出により死刑判決が覆されました。そのまま釈放されるのですが、取り扱いには変化はありませんでした。この結果は異例とされ、聞いたことのない結果でした。

専門家との４年間の議論

新たな証拠を提示したのは静岡地方裁判所であり、専門家たちもこの証拠について議論を行っています。しかも、その年月には４年間も費やされ、最新のＤＮＡ鑑定結果を否定しているとのことです。信頼できるものではないとされています。

最高裁判所が静岡地方裁判所の決定を取り消す

静岡地方裁判所は新たな証拠を提示し、最高裁判所の判決の取り消しに成功しましたが、４年間の専門家たちの議論を経て、地裁の取り消しが取り消された結果となりました。つまり、現在も彼らは死刑囚として扱われています。

事件が起き、裁判が繰り返され、死刑判決が下され、それでも新たな証拠を提示することでその判決が覆されたが、それさえも覆りました。最新鑑定技術の介入にもかかわらず、認められなかったのです。

袴田さんの現在の状況は？釈放されるもまだ死刑囚として扱われているのか？

彼は現在８３歳で、かなり年老いており、一般的に言っておじいさんです。５０年以上に渡り、社会との接触を絶ってきたため、攻撃を受けても社会が何もしないのは容易ではありません。彼の現在はどうなっているのでしょうか。詳しく説明しますので、ぜひご覧ください。

再審判決が取り消されながらも釈放されるも死刑囚として扱われている

静岡地方裁判所が勝ち取った再審判決の結果ですら取り消され、彼は現在も死刑囚として扱われています。

しかし、彼らはまだ釈放されています。このような結果には前例がなく、異例と考えられています。次の再審の結果を待つだけで、不安が常につきまとっている生活を送っています。

袴田事件の真相。なぜ自白したのか？

これまでの事件の概要を見てきたが、最初に疑問が浮かぶ。袴田さんはずっと無実を訴えてきたのに、なぜ取り調べの段階で自白したのか。この矛盾について考察してみよう。

警察による過酷な取り調べを受けたから

冤罪が生じる一因として考えられるものの一つに、警察による取り調べが適切な手続きや方法をとらない場合がある。国家公務員である警察がそんなことをするとは思い難いかもしれないが、実際には多くの先例が存在する。

取り調べ中に暴行を受けたのか？

警察による通常の手法ではないパターンが暴力である。現在は国民の目も厳しくなっているため、それほど多くはないかもしれないが、半世紀前までは当たり前のように行われていた。

自分の命が危険だと感じて自白したのか？

これらのことが起きれば、当然ながら上記の事実があれば命の危険を感じるのは自然なことである。また、巧みな口調を使った取り調べが神経を逆撫ですることもあるため、自分の身を考えて一度は自白したのかもしれない。

袴田事件の実際の取り調べの状況

漫画やドラマに登場する取り調べのイメージ。つまり、読者にある取り調べの一般的なイメージは「お前がやったんだろ！」と大声で机をたたき、「カツ丼も絶対出てくるだろう」というものだ。

取り調べに費やされた時間

まず、時間と回数だ。記録にある範囲だけを参照しているため、実際はこれ以上の回数が行われている可能性もある。間断せずに19日間、1日に最低でも2回、計63回の取り調べが行われている。これは1日あたり約3.3回行われたことを意味する。

取り調べの実際の内容

これに近い拷問とも言える取り調べの内容も壮絶であった。実際にこの時間だけ警察と話すだけで心身ともに辛いのだ。刑務所に入ると自由は奪われ、それだけではなく、それに限られた自由も許されないのだから。

現在でも非常に少ない

インターネットの普及により情報の拡散力が格段に向上した現代では、炎上などを考慮してほとんどそのような取り調べは行われていない。それはもし行われ、その事実が公に知られれば警察の尊厳は消えてしまうからだ。

袴田事件の真相②なぜDNA鑑定が覆されたのか？

死刑判決が確定し、その事実が覆されるきっかけにもDNA鑑定があったが、なぜそんなに簡単に覆されたのか。当時のDNA鑑定の詳細や、もし袴田さん以外の人物が犯人だったら誰なのかを考察し、詳しく説明していく。

当時はDNA鑑定がなかった

先述したように、約50年前の事件である。当時の鑑定技術や方法は雑であり、今のDNA鑑定とは全く異なるものだった。つまり、当時の鑑定技術は存在しなかったと言っても過言ではない。

また、方法が雑だったことに加えて、血液型が一致した（4人中1人だけ）というだけで犯人と断定し、逮捕に繋げたことへの疑問の声も上がっていた。つまり、最初から彼が犯人だと決めつけられたようなものだったと言える。

袴田さんの現在の暮らし

悲惨な冤罪事件の被害者となった袴田さんの現在の暮らしはどのようなものなのでしょうか？

2023年現在の最新情報を追いました。

姉と一緒に浜松で生活

袴田さんの現在の居住地は、静岡県の沿岸部に位置する浜松市だ。約50年もの間、時の流れが止まったような気持ちになっている袴田さんは、一人暮らしをするべきではないため、姉と一緒に暮らしている。しかし、姉は83歳と更に年老いているため、将来について心配である。

長期の拘留で心の病に苦しむ

約50年もの間、刑務所に収監されていたことは、ただ時間が止まっていたというだけではない。現在もなお、死刑囚として自由ではない。そのため、精神的に拘束されているのである。このことにより、私たちが言ったことは理解できても、適切に話すことができず、コミュニケーションが難しくなっている。それ以外にも糖尿病に悩まされており、決して健康な状態とは言えなかった。

高齢による体調不良…再審が行われるのか？

もちろん、健康に脅威を及ぼすのはそれだけではない。単純に老化が体調不良の原因と考えられている。こうした要因を考えると、再審が間に合うかどうか疑わしい。しかし、それでもまだ死刑囚として扱われていることは胸が痛む。

無実の主張とDNA鑑定

数々の冤罪の可能性を指摘されている袴田さんは、自らの無実を証明するためにDNA鑑定の実施を求めました。最初に行われたDNA鑑定では、事件現場の血液と一致するものが袴田さんの衣類から見つかりました。

しかし、弁護士が推薦した専門家らによる再鑑定では、血液以外の液体や物質を混入させず、より詳細な鑑定結果を得るために実施されました。ところが、この方法は信じがたいとして否定されました。

徹底した調査の結果、袴田さんの血液と一致しない結果が出たのです。また、袴田さんが勤務していた味噌工場の味噌槽からは、事件後約1年後になって血の付いた新たな5枚の衣類が見つかりました。

警察による捏造の疑いはあるのか？

新たな証拠の出現や鑑定結果の前払いなど、数々の不可解な点があります。この証拠にはでっち上げられたと思われる箇所もあり、袴田さんの下着には血液が付着していながら、ズボンからは全く検出されず、サイズも合っていなかったようです。

これらのことから、警察による捏造ではないかという疑念が生まれます。確かに、合点のいかない点が多く、都合よく新たな証拠が出てくるケースも多いのはあまりにも便利過ぎます。そのため、警察に対して疑わしいとの声が多く挙がったようです。

DNA鑑定の結果が再び覆された理由

一度は受け入れられていたDNA鑑定でも、新たな鑑定技術を用いた鑑定は否定されました。ではなぜ、これらの鑑定結果が認められなかったのでしょうか。

その全体の流れとしては、事件が発生し、袴田さんの衣類に血液が付着し、その血液が被害者と一致したために逮捕され、死刑が確定されたのです。しかし、14年後のDNA再鑑定の結果が一致しなかったことを指摘したところ、その結果は認められなかったのです。

東京高等裁判所の評価

当時と比べてはるかに進歩した鑑定技術でありながら、残念ながらそれは否定されました。これは、最高裁判所が別の専門家による鑑定を依頼し、異なる結果が出たためです。これに対して、この方法は疑問が残るとされています。

静岡地方裁判所の専門鑑定は信頼できないのか？

このため、最高裁は地方裁判所の専門鑑定の方法は信頼できないと否定しました。一般的でなかったこの方法は信用できなかったようです。また、サイズが合わないとされる5枚の衣類が袴田さんのものであると確定されました。

4年に及ぶ議論の結果、疑問が残る

さらに、最高裁は地方裁判所の鑑定結果を巡る4年間の議論についても疑問が残ると述べました。認められない理由は、認証方法の実用性と原理性にあるとされています。

この結果、裁判は現在も続いています。裁判官も人間であり、真実を必ずしも判断するわけではありません。世界には未解決の事件が多く存在することが分かります。

袴田事件の真犯人は誰なのか？ 疑われる人物たち

袴田事件の真犯人が袴田さんではない場合、当然ながら他に真犯人が存在します。では、実際には誰なのでしょうか？疑われる人物たちを紹介し、解説します。

唯一の生き残り長女が真犯人とされる強い説

放火事件の結果、4人が死亡しましたが、生き残った人物がいました。それが長女です。彼女は現在はこの世には存在していませんが、後ほど詳しく説明します。彼女の言動や環境には多くの不可解な点が存在しました。

お金のための奇妙な事件

まず、事件について話しましょう。お金や物資が底をついていたと言いますが、それは可能でしょうか？無理というものです。何かが家に入り、放火されたのに誰も気づかないまま死亡するなんて作り手は存在するのでしょうか。

母と次女がひどい状態だった

可能性があるケースもあります。まず殺すことが先になるでしょう。さらに、この時の母と次女の顔はナイフのようなものでバラバラになっていました。お金以外にも、もしかしたらお金がらみの盲目的な恨みなどがあったのかもしれません。

当時の長女の状況

次に、当時の彼女の環境について話しましょう。彼女は事件の前にすでに解雇されており、偶然事件の日に戻ってきたようです。これは非常に疑わしいですよね？もしも偶然帰ってきて生き残ったのであれば、人々から疑われるのは当然です。

袴田さん釈放の翌日に長女が自殺！

そして、一番疑問なのは死因です。実は、袴田さんは自殺によって亡くなりましたが、その判決は解放の翌日に下されたのです。もしも真犯人が長女だった場合、この日に何があったのかについてさまざまな仮説が立てられ、しっくりくることが多々あります。

警察関係者が真犯人？親族の犯行を隠蔽したのか？

次に、取り調べを考えると、おそらく警察関係者の可能性があります。これも古来から珍しいケースであり、警察の威信が損なわれることを恐れて犯罪を隠蔽するためと考えられます。発覚した場合に恥をかくことも恐れて、犯罪を隠蔽しようとしている様子が伺えます。

また、判決の詳細や再審の取り消し等からも、真犯人が警察関係者であるという理論的な信憑性が高まります。隠蔽しようと必死であることが見受けられ、彼を速やかに有罪判決を下し、死刑にすることを望んでいる様子が伺えます。しかし、犯行の動機が存在しないため、可能性は薄いかもしれません。

暴力団関係者？殺害された常務とトラブルがあったのか？

疑念を抱かせる次の要因は、暴力団関係者です。被害者である常務と暴力団とのトラブルが長い間続いていたことから、彼らが真犯人の可能性は大いにあるようです。切り刻まれた遺体と一致する点があり、十分な可能性があると言えます。

ただし、それが事実である証拠はなく、トラブルがあるからといって容疑者にされるのはただ因縁があるからというだけでしょう。一般の人々に比べて殺意にためらいがなく、当時の暴力団は大きな力を持っていたことも留意する必要があります。

 亡き社長に恨みを持つ女性

この話も、可能性がゼロではない話です。亡くなった社長は生前、女性との関係を持つことが多く、遊び心もありました。関係を持った女性の中に、何らかのからみから恨みを持った1人が犯罪に至った可能性があります。

古くから恋愛のからみから生まれる恨みが何らかの事件に発展することが多いですし、この事件もそれに当てはまると思います。特に女性の恨みを強くイメージするので、恋愛にからまれないように注意してください。

疑われる人たちは共犯か？

結末として、疑われている人たちは共犯だと思います。それなら、警察が関わっている時点でほぼ完全犯罪ですから、どうしようもありません。恨みを持った女性が仲間に頼んで行わせた可能性も十分にあるでしょう。

これだけ考えても納得できる人たちですので、思いつきさえすればとまりませんので、袴田さんよりもそれらの可能性のほうが高いケースもあります。とにかく、長女以外の犯行だとしたら、関わる家族皆んながかわいそうでなりません。

袴田事件のもう1人の主役！裁判官熊本さん

この事件には、もう1人の主役がいると言っても過言ではありません。それは、袴田さんに死刑判決を下した熊本さんです。と言っても、直接的に渡したわけではなく、手紙を書いたのは熊本さんです。この方を紹介させていただきましょう。

袴田さんのために頑張る男

熊本市は、袴田さんが無実だと思っていました。いや、明確にそう思っていました。実際に手紙を起草した時も、無実の判決に関することを手稿用紙約350枚に記しています。しかし、他の2人の判事によって、それが実現することはありませんでした。

無実を証明するため、熊本さんは裁判官でありながら、大学教授でもありながら、警察や検察、他の判事たちの間を走り回りました。しかし、これらの努力は実を結ぶことはありませんでした。その手紙に書いたことは死刑についてでした。

なぜ死刑判決としたのか

なぜ死刑判決として書かなければならなかったのか、その裏には何かの存在や時代との関わりがあるのです。検察や警察は、どれだけ状況を説明しても聞いてくれませんでした。そして何よりも、他の2人の判事を納得させることができませんでした。

無罪を訴え続けても何も変わらない現実や、2人の判事を説得できないことに挫折感を感じた結果、死刑判決の手紙を書いたのだと言われています。この時、証拠の矛盾なども主張していたようですが、意味がなかったようです。

熊本さんのその後

この事件の後、熊本さんは自らのあてつけのような、ありえない判断に苦しんで罪悪感を感じ、6か月後に裁判官を辞めて償いをしようとしました。また、弁護士に転職しましたが、犯罪感によって酒に溺れて長続きしなかったようです。

法律事務所の閉鎖などを経て、死刑判決から40年後、49歳になって裁判官の守秘義務を破り、事件の真相を語りました。判決を書いた人間は29歳で、真実を告げたのは49歳でした。長い間、罪に縛られた人々の一人でもあります。

袴田事件の今後はどうなる？今後の展開予想に注目が集まる

この事件はまだ解決していません。そのため、現時点では真犯人以外の人物は考えにならないような扱いはされていません。では、この事件は今後どのように展開するのでしょうか？それを要点をお伝えします。

再審が開始されると再度刑務所に収監されるのか

とりあえずは未解決のままなので、再審が行われるのは間違いありません。しかし、先述したようにかなり高齢です。生きているうちに再審を行うことができるかどうかも、事件の解決にかかわってきます。

また、時間内に再審を行うとしても、再度刑務所に収監される可能性が高いでしょう。0ではありません。いずれにせよ、精神的にも身体的にも彼にとっては良いことではありません。彼はまだ苦闘を続けているのです。

最近の傾向から考えると2年以内に再収監？

また、法律関係者と話をした際、この事件については何らかの事実が明らかになるか、違反があった場合を除いて、最近の裁判の傾向から考えると、2年後に結論が出る可能性が高いと言われています。つまり、2年以内に再収監される可能性があるということです。

ただし、これらは予想や考慮の事柄ですので、あくまで可能性の範疇です。結果として、最善のこととして今考えることは、真犯人が見つかり逮捕され、袴田さんの身体と魂に無実の文字が刻まれることです。失われた時間には戻れませんが、せめて疑念が晴れることを望みます。

袴田さんはギネスにも認定

些細なことですが、あまりにも長い間、死刑囚として収監されていたため、袴田さんはギネスブックにも世界で最も長い間収監された人物として、登録されたこともあります。あまり嬉しい世界記録だとは言えませんね。

彼にとっては、このような形で歴史に名を刻むことよりも、勝利を収めた形で歴史に名を残すことが一番幸せなことでしょう。ギネスと言えば、哺乳類の中で最も小さいかつ最も力強いと言われる「ラテル」という動物をご存じですか？詳しくはこちらの記事をご覧ください。

袴田さんを支援する組織は多数存在する

ここまでご紹介した袴田さんにはもう一つの顔があります。それは、プロボクサーとしての顔です。彼のボクシングの経歴のおかげで、彼を支援する組織が多数存在しています。ここでは、その組織の存在と活動を紹介します。

残念ながら、ボクサーであることから疑問視される事実もありました。ちなみに、ボクシング界の袴田さんは、パンチなどに派手さらしいものはなく、執拗に粘り強く戦うタイプで、優しさが過ぎて倒しきれなかった一面もありました。

無実の死刑囚・元プロボクサー袴田巌さんを救う会

彼を支援する最初の組織は、報道記者によって立ち上げられました。こちらは高杉真吾さんです。死刑確定直後に「無実のプロボクサー・袴田巌救済の会」が設立され、途中から団体名が変わったようです。

また、日本弁護士連合会や、プロボクサーの輪島功一氏らも支援団体を立ち上げました。さらに、彼は刑務所の中でカトリック教会から洗礼を受けていたため、キリスト教系の人権団体も力を尽くしています。

日本ボクシングコミッションが袴田さんに名誉ライセンスを贈呈

また、後楽園ホールで支援のチャリティイベントが開催された際には、日本のボクシング界を統括する「日本ボクシングコミッション」が名誉ライセンスを贈呈しました。さらに、ワールドボクシング協会も支援するとのことです。

その支援は、彼を名誉王者として認め、解放された際にチャンピオンベルトを贈呈することです。ボクシング界をはじめ、その他の団体からも彼への支援が多数ありました。一般の目にも冤罪として語られた証拠です。

袴田事件が映画化！「BOX　袴田事件　命とは」

さらに、この事件をモチーフにした映画もあります。元プロボクサーである彼と判事の熊本さんを主人公に据えた作品です。この映画を観れば冤罪が作られる仕組みが分かると言われています。この事件とは関係なく、知識としても役立つ作品です。では、ご紹介します。

BOX　袴田事件　命とは

BOX袴田事件は、冤罪事件の典型例として知られています。この事件では、1976年に袴田巌さんが起こされた殺人事件の冤罪で逮捕され、死刑が宣告されたという壮絶な過程が描かれています。

冤罪の拡大と人間の破滅

この事件では、名誉と地位昇進のために警察官や裁判官が動き回る様子も詳細に描かれています。冤罪がどのように生まれ、人間がどのように破壊されるのかがわかる物語です。

また、死刑判決を下した裁判官である熊本さんの視点からは、無意識行動への恐怖や周囲の人々の非合理な行動の恐怖も描かれ、人間らしい恐怖心が伝わります。箱袴田さんだけでなく、この事件によって悩む人は少なくありません。

BOX袴田事件の評価とレビュー

この映画を観た人たちの感想は非常に好意的であり、「人間の汚れた部分がよく見えるのが不快だ」という否定的な意見が多かったことは、この映画の良さが伝わった証拠です。他にも、「映画全体がどっしりと重い」という意見が多くありました。

肯定的な意見のほとんどは、「なぜ冤罪に至ったのかが分かった」とか「法の意味について考えさせられる」というものであり、さらに「世界に広がるべき作品」とも言われるほどです。教材としても利用できる作品なので、機会があればぜひ観てみてください。

2023年現在、袴田事件はまだ終わっていない！

最近の動きもあるかもしれませんが、事件自体が長すぎて知らないという人も少なくないでしょう。実はこの事件の裏側や真相には、これからも続く展開があります。

この事件の未来の展開は、袴田さん本人にとって究極の二者択一となりますが、すべてではありませんが、少なくとも袴田さん本人が納得できる形で落ち着いてほしいと願います。この事件の解決を待ち、冤罪であれば生存証人としてこの事件の物語を伝え続けなければなりません。